この記事では、インフルエンサーマーケティングの基礎知識から、実践的な 戦略や成功のコツまで幅広く解説しています。
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インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、SNSやブログ上などで影響力を持つ「インフルエンサー」を活用して自社の商品やサービスのPRをしてもらい、認知向上や購買促進を狙うマーケティング手法です。
インフルエンサーマーケティングの市場規模

2020年に株式会社デジタルインファクトが発表した調査データによると、インフルエンサーマーケティングは年々右肩上がりに市場規模を伸ばしており、2025年には723億円まで成長すると考えられています。
実際、ここ数年でもインフルエンサーマーケティングを導入する企業が増えており、その効果の高さが伺えます。
インフルエンサーマーケティングの重要性
なぜインフルエンサーマーケティングがこれ程までに市場規模を成長させることが出来たのか、その要因とも考えられているのが、現代の2つ特性にあります。
①SNSの普及
まず1つ目が「SNSの普及」です。現代ユーザーにとってSNSは切っても切れない生活の一部のような存在です。
リアルコミュニティでもSNSのDM機能を使ったやり取りなどを行っており、ユーザーの1日の可処分時間をSNSが高い割合で占めていると言っても過言ではありません。
そういったユーザーが日頃から利用しているSNSをフィールドとしているインフルエンサーは、マス広告よりもユーザーに接触する機会が高いと考えられており、インフルエンサーマーケティングを活用することで、伝えたい情報とユーザーのタッチポイントを増やすことが実現可能となります。
②情報化社会
スマートフォンの普及により、現代は情報化社会と呼ばれ、情報が飽和状態になっています。
それが要因となり、ユーザーは情報の必要・不必要などを判断する、情報に対しての目利きが鋭くなっています。そのため今まで企業がマスメディアを使って発信していた、一方通行の宣伝では、ユーザーの心に刺さることが以前よりも少なくなっています。
しかし、ユーザーからの「リスペクト」を受けるインフルエンサーに間接的に自社の商品・サービスを紹介してもらうことで、有益な情報としてユーザーに認知され、自然と情報を受け取らせやすくなる可能性があります。
これは、ウィンザー効果と呼ばれる心理効果で、ある事柄を対象者に直接訴えかけるよりも、インフルエンサーの投稿や、一般ユーザーの口コミのように第三者による間接的情報の伝達の方が、信頼性が高いと受けてに感じさせるものです。

このように、インフルエンサーマーケティングは、ユーザーに対しての広告受容を和らげる働きを持っており、今後さらに激化していくと推測される情報化社会において、効果的なマーケティング手法と言えるでしょう。
インフルエンサーの種類
インフルエンサーはその影響力ごとに、階層に分かれてジャンル分けされています。
影響力はそのインフルエンサーが抱える「フォロワー数」で区分を行っています。

トップインフルエンサー
トップインフルエンサーはインフルエンサーの中でも最も影響力を持つ人物を指します。フォロワー数は100万人以上となっており、SNSだけでなくテレビや雑誌などで活躍する人気の芸能人であることが多いです。そのため、認知度はかなり高く、幅広いユーザーにリーチさせることが可能です。
ミドルインフルエンサー
ミドルインフルエンサーは、テレビなどのマスメディアでの露出はありませんが、特定のジャンル(美容・グルメ・旅行)などで、ユーザーからの支持を集めている人物が多いです。フォロワー数は10万人以上と定義されています。
またミドルインフルエンサーは、情報特化型であることが多いため、ユーザーからの信頼度も厚い傾向にあります。
マイクロインフルエンサー
マイクロインフルエンサーは、ミドルインフルエンサーと同じく、特定のジャンルで支持を集めている人物が多いです。
ミドルとの違いは、フォロワー数です。マイクロインフルエンサーの定義はフォロワー数1万人以上となっています。しかし、フォロワーが少ない分フォロワーとのコミュニケーションが出来ており、コアファンが多いのが特徴です。
また費用感としても安価なため、予算が少ない施策の場合おすすめです。
ナノインフルエンサー
マイクロインフルエンサーの定義は、フォロワー数1,000人~10,000人と他のインフルエンサーと比較してもリーチ力に欠けます。
しかし、フォロワーとの親密度が最も高いと言われており、実際エンゲージメントも他のインフルエンサーよりも高いのが特徴です。
マイクロインフルエンサーを使った施策の場合は、少人数の起用ではなく、大量のマイクロインフルエンサーを起用することで、大きな効果が期待出来ます。
インフルエンサーの費用感
インフルエンサーの費用は、内容によって異なります。
インフルエンサーへの報酬だけでみると、単価の相場は1投稿につき2円~4円と言われています。なので、フォロワー数が上がれば上がるほど金額は高くなります。
SNSはフォロワー数の推移変動が比較的激しく、以前の金額と現在の金額が異なるケースは多々あります。そのため、インフルエンサーを起用した施策を検討したら、まず予算の確認と、予算内に収まるインフルエンサーを複数人用意する必要があります。
インフルエンサー起用にかかる費用については「インフルエンサーの費用相場とは?広告効果・依頼方法も徹底解説」で詳しく解説しているので、併せてチェックしてみてください。

インフルエンサーマーケティングのメリット
①届けたいターゲットにリーチさせやすい。
前述のように、インフルエンサーは抱えているフォロワーからのリスペクトを集めており、フォロワーはインフルエンサーが発信する情報に対して興味を持っています。
そのため、インフルエンサーと似た趣味嗜好・考えを持つ人物であることが多く、自社のターゲットに近しいと考えられる親和性の高いインフルエンサーを起用することで、ターゲットであるユーザーに情報を認知させやすくなります。
②広告感なく情報をユーザーに届けられる。
インフルエンサーのPR投稿は、インフルエンサーが普段使用しているアカウントで発信されます。
テレビCMなどのマス広告は、ユーザーにとって「宣伝」という認識をさせることが容易いですが、インフルエンサーのPR投稿は、通常の投稿との差が、便益タグ(#PR)などの広告表記のため、一見通常の投稿との差が分からないです。
そのため、広告感なく情報をユーザーに認知してもらえるのは、インフルエンサーマーケティングの大きな特徴ともいえるでしょう。
③拡散力がある
発信するSNSにもよりますが、インフルエンサーの投稿が大きく拡散されるケースがあります。
例えばリツイート機能がある「X(旧Twitter)」では、インフルエンサーのPR投稿が多くのユーザーに2次拡散され「バズ」と呼ばれる現象を生み出したり、TikTokではフォロワーからのいいねを多く獲得したことで、アルゴリズムにより優先表示され、さらに多くのユーザーにおすすめ表示され拡散されたケースがあります。
このように、拡散性の高いSNSでインフルエンサーのPR投稿を行うことで、想定のリーチ数よりもはるかに上回るリーチを獲得できる可能性があり、それはSNSに強いインフルエンサーマーケティングならではのメリットといえるでしょう。
インフルエンサーマーケティングのデメリット
①炎上の可能性がある。
インフルエンサーを活用した施策では、対策をしっかりと行わないと炎上が起こる可能性があり、企業イメージや売上に対して大きな影響をもたらす可能性があります。
特に炎上の危険性があるのが「ステルスマーケティング」です。ステルスマーケティングとは、広告宣伝を行う代わりに報酬などを受けているのにも関わらず、それを隠匿してあたかも自然のオーガニック投稿かのように発信することを指します。
以前ディズニーが「アナと雪の女王2」の宣伝をX(旧Twitter)で行った際に、複数のインフルエンサーが広告表記を付けずに投稿をしたことで、SNSで大きな批判が起こり炎上する事態になりました。
インフルエンサーマーケティングは、広告宣伝を行うのはインフルエンサーとなり、広告表記に対する正しい認識が無いと、つけ忘れ等が起こってしまい、炎上の原因となってしまいます。

②薬機法に抵触する可能性がある。
インフルエンサーマーケティングは薬機法の抵触に注意を払わなくてはなりません。
薬機法とは、医薬品や化粧品などのジャンルにおいて、誇大広告による誤った認識を与え、消費者が被害に合わせないため制定された法律です。
近年SNSなどの普及により、誇大広告による被害が増加したため、2021年に薬機法の改正が行われ課徴金制度が導入されました。
薬機法に抵触してしまうと、多額の罰金金額を払わなくてはならない可能性もあるため、インフルエンサーマーケティングでも、インフルエンサーの投稿の管理をきちんと行う必要があります。
インフルエンサーと薬機法については「【弁護士監修 】インフルエンサー起用時に注意すべき「薬機法」を徹底解説」にて、詳しい解説を行っているので、併せてチェックしてみて下さい。

③ディレクション工数負担がかかる。
インフルエンサーマーケティングの成功には、インフルエンサーの管理がとても重要になってきます。
例えば、インフルエンサーの投稿の内容について、ただ商材を渡してインフルエンサーに投稿まですべて丸投げしたら、実際に上がった投稿はPR色が強かったり、商材の魅力が今一つ伝わっていなかったりと、理想的な効果が出なかったというケースがあります。
そのため、企業側は積極的にインフルエンサーと投稿について方針を確認し合ったり、投稿のチェックを行う必要があります。
そのため、自社でインフルエンサーマーケティングを行うと、想像以上にディレクションに負担がかかってしまうため、リソース不足の企業にとっては大きな負担となるでしょう。
インフルエンサーマーケティングおすすめ戦略3選
①インフルエンサーPR投稿×2次利用でコンテンツ活用
インフルエンサーマーケティングは、契約内容によってPR投稿の2次利用が出来る場合があります。
そのため、インフルエンサーのPR投稿で認知拡散したあとに、自社のHPやLP、公式SNSアカウントなどで「インフルエンサー○○さんも絶賛」という形で、1つのコンテンツの獲得が出来ます。
またインフルエンサーは、優れたコンテンツ制作能力を持っており、質の高いクリエイティブが手に入るのもおすすめのポイントです。
ただし、基本的にインフルエンサーは投稿を行うのが正規の金額の内容となっていることが多く、企業側での2次利用は別途料金になるケースがほとんどです。
またインフルエンサーによっては、2次利用の契約期間も設けられていることがあるため、長期間使用したい場合は再契約をする必要があるので注意しましょう。
そのため、インフルエンサー選定の際に2次利用の金額も考慮できるよう、リスト作成時に2次利用の期間と掲載場所も併せてキャスティング会社やインフルエンサーと相談をすることをおすすめします。
②インフルエンサーPR投稿×SNS広告
2つ目のおすすめの手法は、インフルエンサー起用と、SNS広告を掛け合わせたリーチの最大化を狙う戦略です。
インフルエンサーマーケティングは、認知効果が高い施策ではありますが、拡散は確約されたものではなく、リーチ数もインフルエンサーのフォロワーに左右されてしまうことが多いです。
そこで、インフルエンサーの投稿をそのままクリエイティブとして使用、もしくはインフルエンサーのアカウントで広告配信を行うことで、インフルエンサーのPR投稿ではまかないきれなかったユーザーに対しても、情報を認知させることが出来ます。
この戦略のメリットは2つあり、1つ目は「広告感がないクリエイティブ」です。通常のSNS広告は企業側で制作をしており、大体のユーザーが一目で広告と認識できるものが多いです。しかし、インフルエンサーのPR投稿をそのままSNS広告に活用することで、オーガニックライクな広告をユーザーに見てもらうことができ、ユーザーに自然な形で広告受容をさせることができます。
2つ目は「ターゲティングができる」点です。インフルエンサーのフォロワーも自社のターゲットに近いことが多いですが、SNS広告のターゲティングは、より詳細な設定をして配信することができるためおすすめです。
SNS広告の運用は、工数や広告設定の技術の観点から、プロの運用代行会社に任せるのがおすすめです。
詳しくは「SNS広告運用代行会社の選び方|費用やおすすめ企業も紹介」で解説を行っているので、併せてチェックしてみて下さい。

③インフルエンサーPR投稿×UGC創出
3つ目のおすすめの手法は、インフルエンサーのPR投稿と同時に、UGC創出を行う戦略です。
インフルエンサーのPR投稿は、一度に多くのユーザーに対して認知をさせることが出来ます。しかし、現代の消費者行動モデルでは、ユーザーは認知後にその情報が信用に値するかどうか、さらに検索を行って口コミや利用ユーザーの有無を調べて購入するかどうかの決定を行っています。
そのため、インフルエンサーのPR投稿で終わらせるのではなく、その後予想されうるユーザー行動の対策として「UGC(口コミ)を増やしておく」と、認知から購買までのフローをスムーズにさせることができるのです。
UGC生成は、主にサンプリングという形で行うことが主流です。
株式会社アイズの運営するモニターサイト「トラミー」では会員規模約12万人、企業に工数負担をかけない品質の良いUGC創出に強みを持っています。
詳しい資料の請求は、下記お問い合わせから可能です。
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インフルエンサーマーケティングを成功させるコツ3選
①施策のはじめにペルソナ設計を行う。
インフルエンサーを活用した施策を行う前に、ペルソナの設計を行いましょう。
ペルソナ設計とは、人物像のことを指します。似た言葉として挙げられるのが「ターゲット」ですが、属性(集団)を指すターゲットとは異なり、ペルソナはさらに深堀をした人物像のため、ユーザーニーズの汲み取りや、使用SNSやインフルエンサーの選定が容易に、かつ的確になります。
ペルソナ設計の方法については「【保存版】SNSマーケティングペルソナ設定方法を徹底解説」にて、詳しく解説を行っているので合わせてチェックしてみて下さい。

②商材に合ったインフルエンサーを起用する。
どのインフルエンサーを起用するかは、インフルエンサーマーケティングにおいて最も重要と言っても過言ではありません。
従来のインフルエンサーマーケティングでは、フォロワー数が多ければ多いほど、リーチ数が確保できるため、フォロワー数ありきの起用が主流でした。
しかし、最近ではその考え方は通用しなくなっています。
要因としてはいくつかあり、フォロワー数が多くてもフォロワーの質が悪い(フォロワー買いを行い、数をかさまししている)インフルエンサーも度々いて、フォロワー数だけで見ると失敗してしまったというケースや、商材との親和性が低いが故に、PR投稿を行ってもユーザーに刺さらなかった。というものです。
他にも、各種SNSのAI技術が発達しており、ユーザーからのエンゲージメントの数で拡散されるかどうかが分かれており、インフルエンサー選定の際は、日頃の投稿のエンゲージメント割合が重視されるようになったのが最近の傾向と言えるでしょう。
インフルエンサーマーケティングにおいて、インフルエンサーの選定はとても重要です。起用を成功させるコツについては「インフルエンサー起用成功のコツ大公開!最新動向と併せて徹底解説」で解説を行っています。併せてチェックしてみて下さい。

③運用管理体制が整ったキャスティング会社に依頼する。
インフルエンサーマーケティングを行うにあたりおすすめなのが、運用管理体制の整ったキャスティング会社に依頼をし、インフルエンサーのディレクション業務を行ってもらう事です。
デメリットの項目でも解説したように、インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーとの連携が施策の成功を左右します。
そこで、インフルエンサーと日頃から連携を行っている、かつこれまで様々なキャスティングを請け負ってきたキャスティング会社に依頼をすることで、工数負担を削減かつリスクヘッジを行うことが出来ます。
キャスティング会社に依頼するメリットとしては以下の通りです。
①豊富なインフルエンサーリストを保有しているため、最適なインフルエンサー起用が実現できる。
②薬機法審査や、ステルスマーケティングのリスクヘッジとして、インフルエンサーの投稿をチェックしてくれる。
③実績と経験による、最適な投稿シチュエーションなどの提案が可能。
キャスティング会社では、施策検討段階でもインフルエンサーのリスト制作を無料で行ってくれる場合もあるため、費用感を掴むためにも、まずは一度リスト制作の依頼をかけてみるのも1つの手です。

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インフルエンサーマーケティングの成功事例
イラストインフルエンサー×日用品
育児記録を中心としたイラスト漫画を発信するブブさん(@booboo.piyo)はP&Gのボールドという商品についてのPRマンガを作成し、ユーザーから多くの反響を呼んでいます。
同商品は、洗濯の工数削減により家事を行う人々を助けるという訴求ポイントがあります。それについてストーリー性のある漫画で、面白おかしく描かれており、商品の魅力が十分に伝わっている内容になっています。
さらに、ブブさんのフォロワーは育児に興味を持つママ層であることが多く、同商品のターゲット層にも当てはまっています。またブブさんの日頃の投稿のエンゲージメント率はとても高く、中には10%を超えるものもあります。
インフルエンサーのエンゲージメントは平均1%後半くらいと言われている中で、驚異的な数字と言えるでしょう。
いかにコアファンが多いかが分かり、こういったインフルエンサーを起用することで、ユーザーのPR商品に対するポジティブな印象を与えることが出来ます。
インフルエンサーマーケティングで認知拡散を狙う!
いかがでしたでしょうか?インフルエンサーマーケティングは、デジタル化が進む現代において欠かせないマーケティング手法と言えるでしょう。
しかし、インフルエンサーの質に重きが置かれるようになった今、これまでのような安易な選定方法では、施策は失敗に終わってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、前述したような成功のためのポイントをしっかりと抑え、自社製品・サービスに最適なインフルエンサーを起用していきましょう。
株式会社アイズでは、インフルエンサーマーケティングをはじめとしたSNSマーケティングの課題解決のための提案を行っています。
また、1,000名以上のインフルエンサーを抱えており、長年のSNSの知見から最適なインフルエンサーを提案することが可能です。
無料でインフルエンサーリストの作成を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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