SNSキャンペーンとは
SNSキャンペーンとは、X(旧Twitter)やFacebook、Instagram、Tik TokなどといったSNSを使用して行われるキャンペーンのことです。
アカウントが簡単に取得でき、メリットも大きいため、企業やキャンペーンの大小を問わず広く活用されています。
SNSキャンペーンの特徴
テレビや新聞などのマス広告と異なり、SNSアカウントを取得することで直接ユーザーとのコミュニケーションが取れる点がSNSキャンペーンの特徴です。
また、投稿への「いいね」やシェアなどといった簡単なアクションで参加してもらえることも、SNSキャンペーンだからこその強みといえるでしょう。
SNSキャンペーンとマーケティング戦略
マーケティング戦略の中でも近年、多くの企業がSNSキャンペーンを導入しています。
総務省「情報通信白書」(平成29年版)によると、スマートフォンの普及とともにSNSの利用も増加。2016年時点で利用率はおよそ70%超、その後もスマートフォンの普及率は上昇していることから、SNSの利用率も高まっていくと予想されます。
SNSキャンペーンのメリット
①UGCの生成が可能
UGCとは、User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツのことです。
SNSキャンペーンでは特定のハッシュタグや画像をつけた投稿など参加条件とすることで、ユーザー自らコンテンツを作り発信してもらうことができます。
これによって自社商品やサービスに関する口コミを増やしたり、トレンド入りしてより多くのユーザーにキャンペーンに関心を持ってもらうなど、認知拡大に大きなメリットがあります。
②新規フォロワー=潜在顧客の獲得
拡散力の高さもSNSキャンペーンのメリットです。①のように参加条件としてユーザーに投稿してもらうことによって、企業やキャンペーンの公式アカウントをフォローしていないユーザーにも情報を届けることができます。
また多くのSNSには投稿を他のユーザーに共有できるシェア機能があるため、これを活用することでより多くの顧客への認知拡大を図ることができます。
例えば、X(旧Twitter)では指定のハッシュタグをつけることで関連する投稿を一気に見ることができる機能や、RT(リツイート)機能があり、これらのアクションをキャンペーンの参加条件としたり、インフルエンサーと言われる、多くのフォロワーをもつユーザーを起用したりと、方法次第で一度で多くの顧客に情報を届けることができ、キャンペーンや企業・ブランドについて知らない新規顧客の獲得に効果的です。
③顧客のロイヤリティ化
SNSアカウントをフォローしてもらったり、コメントでやりとりができたりと、双方向でのコミュニケーションができる点もSNSキャンペーンのメリットです。
マスメディアやOOHを使った広告では、企業側のメッセージを一方的に消費者に伝えるのみとなってしまいますが、SNSであれば、顧客からのコメントや「いいね」などから、告知に対する反応を知ることができます。
顧客の反応を見ながら告知方法を変えていくことが、結果的に費用対効果を高めることにつながります。
またSNSキャンペーンでは新規顧客を獲得するだけでなく、ブランドや商品を知っている・利用したことがある既存顧客に対しても、効果があります。
顧客とのコミュニケーションを通してブランドのファンとなってもらい、LTV(ライフタイムバリュー=顧客生涯価値)を高めたり、クーポンなどをプレゼントすることで商品の再利用を促したりと、顧客との長期的な関係性作りに役立てることができます。
SNSキャンペーンのデメリット
①アンチコメントが発生する危険
SNSでは顧客とのコミュニケーションがはかりやすい一方で、その特徴ゆえに注意しなくてはならないこともあります。
不特定多数の人が使用しているため、投稿の内容に対して不快感を持ったユーザーがアンチコメントを投稿してくるケースも少なくなく、SNSの担当者は、SNSの公式アカウントの発信も、広報発表と同じく企業からのメッセージとして顧客に受け止められることを意識しなくてはいけません。
時勢に合った内容か、不適切な発言はないかなど、担当者1人では判断が難しいこともありますので、ダブルチェックの体制を整えておくなど、十分に注意した上で実施するようにしましょう。
②インセンティブが必要
SNSキャンペーンを行う際には、インセンティブが必要であることも認識しておきましょう。
インセンティブの内容が魅力的であることがユーザーにとってのキャンペーン参加動機となります。キャンペーン全体の予算をみながら、ユーザーを惹きつけるインセンティブを選び設定することがキャンペーン成功のために必須です。
SNSキャンペーン成功のコツ3選
①ユーザーが参加しやすい企画作り
まず必要なのはキャンペーンの目的・目標の明確化です。
ターゲット顧客とキャンペーンの内容がマッチしていることはもちろん、ターゲットが参加しやすい仕組み作りも大切です。
多くのSNSキャンペーンでは、公式アカウントのフォローや、特定のハッシュタグや画像をつけた投稿、指定した投稿をシェアするなど、簡単なアクションで参加ができるシステムがとられています。
参加のための手順が多いと、その分参加へのハードルは高くなりますので、できる限り少ない手順で、誰でも参加ができるようなキャンペーンを心がけましょう。
②インセンティブはトレンドやターゲットを考慮して選ぶ
ターゲットに基づいたインセンティブ選びもポイントです。
先述の通り、どのようなインセンティブがあるかがユーザーにとっての参加動機となりますので、慎重に選ぶことが大切です。
例えば20代の男性をターゲットに、公式アカウントのフォローや自社ブランドの認知拡大を図る場合には、20代男性向けの自社商品をインセンティブとするなど、明確なターゲット設定の上でインセンティブを選択しましょう。
③運用型広告の同時運用でキャンペーン認知度をさらにアップ
SNSには運用型広告の機能がついているものも多くあります。
運用型広告とは、広告主がターゲットや広告の内容をリアルタイムで変更し、効果を高めることができるインターネット広告のことです。
キャンペーンの内容を定めて開始した後、ユーザーの反応を見ながら、PDCAを回しターゲット選定を精緻なものへしていったり、広告が表示されるユーザー特性を指定することにより拡散効率を上げることができます。
多くのSNSでは数百円から出稿することができるので、手軽に始めることができます。
【媒体別】SNSキャンペーンの特徴
SNSキャンペーンとInstagram
Instagramは、文章を中心に投稿されるX(旧Twitter)とは異なり、写真や動画が中心となって投稿されるSNSです。
「インスタ映え」という言葉があるように、写真の美しさなどで目をひくビジュアルコンテンツを投稿・閲覧して楽しめる点が人気です。ビジュアルコンテンツを投稿したUGCが多いため、自社のコンテンツとしての2次活用もしやすい点もInstagramを使用するメリットと言えます。(※許諾前提となります)
一方で、ハッシュタグキャンペーンなど投稿が必須となるキャンペーンでは、写真投稿が必要となることが参加ハードルとなる可能性もあります。応募数よりも既存顧客からのUC GCを集めたい場合などにInstagramを活用するのがおすすめです。
また、Instagramはキャンペーン規則があり、遵守しないと最悪の場合ガイドライン違反として凍結やアカウント停止に繋がる可能性があるので、ガイドラインの内容をしっかりと把握してからキャンペーン企画を行いましょう。
SNSキャンペーンとX(旧Twitter)
X(旧Twitter)はInstagramと対照的に140文字以内の短いテキストコンテンツを中心とした投稿が多い点が特徴です。
リツイート(RT)という、他のユーザーに投稿をシェアできる機能があり、広く情報拡散を図る場合や、新規フォロワー獲得=新規顧客の獲得に向いています。
ハッシュタグなど特定の単語を入れた投稿を促すことによって、トレンド入りすることができれば、更なる認知拡大にもつながります。特にX(旧Twitter)広告のメニューの1つである「トレンドテイクオーバー」は、トレンド欄にオリジナルハッシュタグを掲載することが出来るため、X(旧Twitter)キャンペーンの盛り上げの後押しが可能です。
SNSキャンペーンとTikTok
TikTokは15秒から1分の動画を投稿する、ショートムービー専用のSNSです。
元々中国で始まったこともあり、アジア圏での人気が高く、全世界で10億人、日本でも900万人以上のユーザーを抱えています。
映像・音楽による訴求力、コンテンツとしてのエンターテイメント性の高さを生かして、商品やサービスをより魅力的にアピールすることができます。また若い10〜20代のユーザーが多いため、若年層をターゲットとしたい場合にも非常に有効です。
TikTokキャンペーンの特徴としては、「ハッシュタグチャレンジ」です。このキャンペーンは、予めお題が設定されており、参加ユーザーはそのお題にそった動画を投稿します。
有名なTikTokキャンペーンとして挙げられるのが、ファストフードチェーンのマクドナルドが行った「#ティロリチェーン」チャレンジです。これは指定された音楽に合わせてダンスを行いながら「500円バリューセット」を食べている様子を投稿するというキャンペーンです。結果として期間内に投稿された動画は5万件にも上り、話題になりました。
動画が主体のTikTokならではのキャンペーン手法と言えるでしょう。
SNSキャンペーン事例3選
【Instagram】SNSキャンペーン事例
・薩摩酒造
薩摩酒造ではお花見のシーズンに合わせて、抽選で10名に商品が当たるキャンペーンを実施しました。
参加者数は1,000人以上。ハッシュタグ付きでビジュアルコンテンツを投稿してもらうことで、キャンペーンのハッシュタグをあるテーマに絞った画像が集まる仕組みになっており、薩摩酒造の商品を知らなくても、お花見や桜に関心のある人に商品やキャンペーンを知ってもらうきっかけとなっています。
ビジュアルに強みを持つInstagramの特徴を活かしたキャンペーンです。
<参加方法>
・桜の写真を撮影
・指定のハッシュタグ「#さくら白波でお花見」をつけて投稿
・明治
ヨーグルトを使用した料理の写真とレシピを投稿することで参加できる、コンテスト形式のキャンペーンです。
入賞した人には、調理家電やキッチンスタジオで使えるチケットなどがプレゼントされます。自社商品に限らずヨーグルトを使った料理であれば参加可能とすることで、間口を広げ多くの人に参加してもらえる仕組みをとっています。
これによって、コンテスト参加者でなくても、料理やヨーグルトに関心がある人に投稿を見てもらえることで、キャンペーンや自社ブランドについて知ってもらえる可能性を高めています。
また入賞レシピを自社HPで再利用することができるのもメリットです。キャンペーンだけでなくUGC活用も視野に入れた事例となっています。
<参加方法>
・ヨーグルトを使った料理の写真とレシピを投稿
【X(旧Twitter)】SNSキャンペーン事例
・雪印メグミルク
AGFの商品である「ブレンディ」スティック 冷たい牛乳で飲むクリーミーカフェオレ1箱を抽選で30名にプレゼントするキャンペーンを実施しています。
自社製品だけでのキャンペーンにするのではなく、他社製品をインセティブとしている点がポイント。
「ブレンディ」のファンや顧客にキャンペーンに参加してもらうことで、新規フォロワー=潜在顧客に自社ブランドや商品をアピールするとができます。
また自社商品を普段飲まない人や、購入はしているがそのまま飲んでいるという人に対しても、「ブレンディ」と一緒に使うという、新たな利用シーンの提案をしており、購入動機を強めることも図っています。
<参加方法>
・公式アカウントをフォロー
・指定の投稿をリツイート
【TikTok】SNSキャンペーン事例
・日本ロレアル
自社商品であるヘアオイルと櫻坂46のコラボレーション企画としてTik Tokキャンペーンを実施。
キャンペーンでは、Tik Tokの投稿時に使えるオリジナルフレームを制作。櫻坂46のメンバーにもそのフレームを使って撮影してもらい、公式アカウントから投稿したことで、多くのユーザーに見てもらうことに成功。
さらに一般のユーザーにもオリジナルフレームを配布したことでUGCを促したことで、公式アカウントのフォロワー以外にもキャンペーンを知ってもらう機会を作りました。専用ハッシュタグ「#髪を咲かせよう」は22万回以上再生されています。
アイドルを起用したことで、アイドルのファンに広くリーチできたほか、思わず投稿したくなる仕掛けを用いたことで、一般ユーザーからのリーチも伸ばせ、キャンペーンメッセージである『髪を咲かせて、自分を好きになる。』を印象的に伝えることができた事例と言えます。
SNSキャンペーンは代行会社に任せるのが成功のカギ
低コストで気軽に始めやすいSNSキャンペーンですが、公式アカウントを運用したり、ターゲットを正しく選定する必要があるなど、キャンペーンを成功させるには、それなりの労力が必要です。
ユーザーとコミュニケーションをとりやすいという特徴を生かして、ソーシャルリスニング=顧客の声を集めてマーケティングに生かすことも可能ですが、専門的なノウハウが求められます。
また多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーや、タレントなどを起用することで、より高い効果を得られることもありますが、事務所を通す必要などもあり、一個人が手配を行うのは困難です。
そのためキャンペーンの目標設定から実施まで、一気通貫で行ってくれる代行会社に任せるのがおすすめです
株式会社アイズではSNSマーケティングサービスを提供しています。無料でご相談や資料請求を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください!
SNSキャンペーンで新規顧客の開拓を狙おう!
幅広い顧客に情報をとどけるほかにも、直接コミュニケーションをとりその後のマーケティングに生かすことができるなど、SNSキャンペーンには多くのメリットがあります。SNSをうまく活用して新規顧客を獲得していきましょう!