この記事では近年マーケティングで注目されている「Z世代」にフォーカスを充てて、その特徴とマーケティングの成功戦略についてご紹介します。
Z世代とは?
Z世代の対象年代、特徴

Z世代とは、1990年後半~2010年前半頃生まれの人々の事を指します。
特徴としては以下の通りです。
①デジタルネイティブ
Z世代は小さいころから「インターネット」に触れながら成長してきたと言っても、過言ではありません。
スマートフォンやPCなど、生活のありとあらゆるところにデジタルが存在しています。そのため、日常での情報収集や、連絡手段、買い物そういったところでインターネットやSNSを活用しており、他の世代と比較しても圧倒的に「デジタル慣れ」をしているのがZ世代の特徴です。
②多様性を重視している
幼少期からデジタルコンテンツを活用して、情報収集や交換を行っているため、様々な文化や価値観などを知ることで自然と視野が広がり“多様性の重要性”を知っているのがZ世代の特徴です。
③ネットリテラシーが高い
リテラシー=「使いこなす能力」という意味合いになります。技術的な点だけではなく、正しい情報を見極める力もリテラシーに該当します。
SNSは情報量が多い分、虚偽の情報やフィッシング詐欺などに引っかかる可能性もありますが、Z世代はインターネットの利用頻度も高くデジタルネイティブの為、情報の取捨選択も得意としています。
そういった面もZ世代はネットリテラシーが高いと言われる所以です。
④周囲からの評価に対して敏感
Z世代はSNSの利用者割合がとても高いです。SNSは投稿に対しての反応「いいね!「コメント」「リツイート」など、数字でその反応が分かるようになっています。
「SNSでの反応=自分自身への評価」という風に感じ取ってしまう方もいるため、SNSに慣れ親しんでいるZ世代は敏感になります。
周囲の目を気にするため、共感能力に優れているのもZ世代の特徴です。
⑤購買行動に対して慎重な姿勢
Z世代は基本的に常にリーマンショックや東日本大震災などを起因とした不況を経験していることから、将来に対する不安を多く持っています。
そのため経済的にも保守的であり、購買行動などを起こすときは事前にSNSやweb上で「口コミを検索する」というのがZ世代の主流な行動プロセスです。
Z世代とSNSについて
Z世代は目的によってSNSを使い分けるのも特徴の一つです。
例えば、「検索して調べたいときはInstagram」「新しい情報を欲しい時はTikTok」「時事ネタを集めるときはTwitter」のような形でSNSを選択しています。
連絡手段についても、他の世代は「LINE」がスタンダードですがZ世代では、友人とのコミュニケーションは「InstagramのDM機能」を活用、「LINEは業務連絡」と使い分けているそうです。
人によってはSNSの中でも、更に利用目的別(閲覧用、プライベート用など)に複数アカウントを使い分けている場合もあり、Z世代のデジタルネイティブがうかがえます。

Z世代の消費行動
Z世代の特徴でも述べた通り、生まれてから不況をずっと経験しているZ世代は消費行動に対してとても慎重です。
またデジタルネイティブのZ世代はSNSなどを使った検索の能力に長けているので、SNSで気になる商品の口コミを検索してから購買に移動することが多いそうです。
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが2022年に発表した「Z世代女子の消費行動ジャーニーマップ」では、認知から拡散までSNSが大きく関係していることを伝えています。
認知ではInstagramのハッシュタグを使って検索を行い、気になったものがあったら保存をしておくそうです。
また、Z世代はある程度購入したい商品をSNSで選定しておいて実店舗に行ったり、ECサイトで購入を行うなど、他の世代と比較してもSNSが消費行動において大きな役割を果たしていることが分かります。

またZ世代の女性の67%が「インフルエンサーの投稿がきっかけで購入をしたことがある」と回答をしています。
理由としては、「信頼しているインフルエンサーだから」「インフルエンサーの商品紹介が分かりやすい」などが挙げられています。
Z世代とSNSマーケティングの親和性の高いことがうかがえます。

Z世代のマーケティング戦略について
Z世代がマーケティングで注目されている理由
Z世代は現在10代~20代の人々を指します。これから社会進出を果たしていくZ世代は、今後消費者としての影響力を発揮してきます。
他にも、Z世代は今までの世代にはない新しい価値観(多様性、保守的経済)などを持っているため、今まで企業が行ってきたマーケティング手法が通用しない可能性があり得ます。
そういった背景から、企業は将来的な展望も含めZ世代を取り入れるマーケティングが注目されているのです。
Z世代に刺さる「バズマーケティング」
Z世代に刺さるマーケティング手法の一つと言われているのが「バズマーケティング」です。
本来「バズ」という言葉は、buzzer(ブザー)の派生語で、口伝えに伝わる評判を意味しています。バズマーケティングとは、口コミを発生させて商品やサービスの認知を向上させるマーケティング手法のことを指します。
拡散力はもちろんの事、バズマーケティングでは「消費者の口コミ」が使われるのでネットリテラシーを持つZ世代にとって、質のいい情報という印象を与えることが出来て効果的なのです。
Z世代のマーケティング成功のコツ
①SNSを活用したマーケティング
「テレビ離れ」という言葉があるように、Z世代は「マス広告」に関連する媒体に接する機会が少ないです。なのでZ世代がターゲットなのに「新聞広告」や「看板広告」などに広告費を出稿してしまっても、効果がほとんど出ない可能性もあります。
SNS限定にしなくてはならない、という訳ではありませんがやはりZ世代が日常で使用する「SNS」を活用したマーケティングは入れた方が得策と言えるでしょう。
しかし、「SNSだったらなんでも刺さる」という考え方は避けた方が良いでしょう。それぞれのSNSの特徴をしっかりと理解して最適なSNSを選択しましょう。
②Z世代のトレンドを抑えた企画
Z世代の間でのトレンドを抑えると、「バズり」の種を作ることが出来ます。
トレンドリサーチを行うなら「TikTok」がおすすめです。ビジネス情報誌の「日経トレンディ」で2021年12月号で発表された「2021年ヒット商品ベスト30」では「TikTok売れ」という言葉が1位に選ばれました。
その言葉の通り「地球グミ」や「リップモンスター」などTikTokで拡散された商品が軒並み店頭で品切れを起こすなど、現在流行の中心地といってもおかしくないほどTikTokが持つ影響力は大きいものです。
TikTokでは企業のPRや企業公式アカウントに参入するところも多く、商品のトレンドだけでなく、他社のマーケティング戦略も見ることが出来ます。
最近では「ハッシュタグチャレンジ」といった、ユーザー参加型のキャンペーンなどがあり企業が提示したお題を実際にやってみた投稿を上げて、キャンペーンに応募できる仕組みづくりなど今までのSNSマーケティングにない独自性のある企画があるのも特徴の一つです。
③常に新鮮な情報を掲示する
日常でネットに触れる機会が多いからこそ、比例して情報量も増えるのがネットリテラシーの高いZ世代の特徴です。
自社のプロモーションがリーチしやすいメリットもありますが、裏を返せば古い情報だと不要とみなされてしまう可能性があります。
そのため企業は情報の刷新や、広告のクリエイティブの変更を行うなどの対応をしてZ世代を飽きさせないようにしましょう。
④Z世代から支持を集めるインフルエンサーを起用
前述で、“Z世代は憧れている”インフルエンサーに与える影響力が大きいことについてお話ししました。そういった背景から、マーケティング手法にインフルエンサー起用を取り入れる時は「Z世代に人気インフルエンサー」をアサインすることはマストと考えましょう。

Z世代マーケティング成功事例
【レジャー施設×Z世代マーケティング】
EXPO観覧車合同会社が運営する観覧車「OSAKAWHEEL」は、Z世代をターゲットに複合的なプロモーションを行いました。
まずはTikTokで人気のカップルインフルエンサーのキャスティングを行い、実際に季節限定観覧車の体験と紹介動画を投稿させ、更にその投稿を活用してTikTok広告を配信して、大量のターゲットへのリーチを狙いました。
他にもナノインフルエンサーにも体験と口コミ投稿をしてもらいました。有名TikTokインフルエンサーと同時に、ナノインフルエンサーの投稿を生成した狙いは、TikTokで認知をしたターゲットが、そのInstagramで詳細な検索を行った際の対策としています。
同社では、想定を大きく上回るリーチ数を記録し、関連投稿も各種SNSに露出させることが出来ました。
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Z世代おすすめマーケティング戦略「ティックトッカ―×TikTok広告配信」
ティックトッカ―×TikTok広告配信とは?
Z世代に刺さるマーケティングの場合おすすめのSNSが「TikTok」です。
株式会社アイズが提供する「ティックトッカ―×TikTok広告配信プラン」では、より多くのZ世代へ商品やサービスの認知をさせることが可能です。

Z世代に刺さるマーケティング戦略で、拡散を狙おう!
いかがでしたでしょうか?Z世代のマーケティングを成功させるためには、デジタルネイティブのZ世代の需要を満たす内容が重要となってきます。
ただトレンドを追いかけるだけではなく、あらゆる角度からZ世代が求めるものを導き出して戦略を立てることをおすすめします。
一度拡散が行われるとそこから先は“自然に”認知されていくので、土台作りをしっかりとさせマーケティング成功を目指しましょう。