【専門家監修】あなたも「いい子症候群」かも?特徴・原因・改善法3選

【専門家監修】あなたも「いい子症候群」かも?特徴・原因・改善法3選


出典:合同会社serendipity

「いい子症候群」という言葉を耳にしたことはありますか?

近年増加している反抗期がない子どもがなりやすいとも言われています。

そこで、『親子の法則 人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』の著者・三凛 さとしは、30歳以上60歳未満の男女全国3,000人を対象に「大人の『いい子症候群』」について調査した結果をご紹介します。

あなたはいい子症候群?


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「ご自身にあてはまることはありますか?」と尋ねたところ、男性は「イヤと言ったり反論したりするのが苦手」(27.9%、女性:33.5%)、女性では「落ち込みやすく立ち直りにくい」(35.4%、男性:25.0%)が最多回答となりました。

実は、これは自分が「いい子症候群」にあてはまるのかどうかのチェックをする質問です。

男性の27.2%が「あてはまるものはない」と回答しているのに対し、女性は15.3%しかおらず、全ての項目に対し、男性よりも女性の方が当てはまっている結果に。

これにより、女性の方が「いい子症候群」になりやすい傾向にあることがわかりました。

「いい子症候群」とは?


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自分の思いや意見よりも、世間や親、家族、上司、友人知人にとって「いい子」であることを優先してしまうことを最近では「いい子症候群」と呼ぶことがあります。

「いい子症候群」は病名ではありませんが、心理学的な表現をすると「従順な子ども(Adapted Child)」の性質が高い人に強く出る傾向があり、このような人は自尊心や自己肯定感が低い傾向にあることが分かっています。

従順な子どもという表現からもわかるように、「いい子症候群」になってしまう原因は、主に幼少期〜少年期の親との関係が影響しているとされています。
大人になっても自分の選択に自信が持てず、まわりの目を気にして本当に望む生き方ができない人は、知らず知らずのうちに「いい子症候群」を発症してしまっているのかもしれません。

「人の顔色を伺ってしまう」「自分よりも人が喜ぶことを優先してしまう」「自分らしく生きられない」「自分らしさがわからない」「自分の選択に自信が持てず、優柔不断になってしまう」「自分の意思がわからない」「自分の気持ちが表現できない」と感じている人は少なくありませんが、三凛 さとしはこれが日本社会の「生きづらさ」の要因の一つになっていると考えているようです。

いい子症候群は、
・親の価値観を押し付けられた
・感情的に叱られた
・過度な期待をかけたれた
・親が望む役割を演じさせられた
・親が子供に無関心だった
こういったことが原因だとされています。

いい子症候群の改善法

1.毎日3〜5回「今、どう感じている?」と自分に問いかけ、ノートに書き記す


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いい子症候群の方は、自分の気持ちや感情よりも他人や親が喜ぶことを優先して生きることが習慣づいているので、自分自身の気持ちや感情に意識を戻してくる必要があります。

親や世間がなんと言おうと、何をどう感じるかはあなたの自由

今の人生で不満なことはないか?あるいは逆に、今の人生で満足していることや気に入っていることはないか?など、自分が今何をどう感じているのかを頻繁に問いかけ、それをノートに書き出すようにしてください。

職場に関しても、今の仕事をどう感じているのか?毎回の食事に関しても、美味しいのか?それともそんなに美味しくないと感じているのか?会社の同僚に関しても、その人に対して自分はどう感じているのか?こんなふうに自分に問いかける習慣を数ヶ月も続けると、他人ではなく自分が何をどう感じているのかに敏感になり、他人軸の生き方が改善されます。

2.毎日3〜5回「本当はどうしたい?」「これからどうやって生きたい?」と自分に問いかけ、ノートに書き記す


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「どうしたい?」「これからどうやって生きたい?」と自分に頻繁に問いかけ、それをノートに書き記していくこともいい子症候群を克服するにはとても有効な手法です。

いい子症候群の人は自分がどうしたいのかよりも、親や世間の期待の方を優先してしまいますが、そのままだとずっと自分にとっての幸せな人生を選べないまま他人軸で生きてしまうことになります。他人の人生を生きてしまうと虚無感や虚しさが強くなり、幸せを感じづらい人生になってしまいます。

そこで、毎日頻繁に「自分は本当はどうしたいの?」「これからどうやって生きていきたいの?」と自分に問いかけるようにしてみてください。

「こうするのが”正しい”から」「これは”正しくない”から」ではなく、あくまで自分自身がどうしたいのかを自覚することがポイント

「正解、不正解」や「べき、べきではない」といった世間や社会通念を基準にしてしまうのも、いい子症候群の特徴です。人生には正解も不正解もなく、自分が生きたいように生きていいだと腹落ちすることができれば、いい子症候群はまた1つ改善します。

自分にとって理想に近い人生を送っている人を何人かピックアップしてみて、「こんな人生もありなんだ」「あんな人生もありなんだ」と参考にすることで、自分自身の想像の枠を広げることができるでしょう。

3.怒り、悲しみ、不安、嫌、嫉妬など、負の感情を感じた時に「本当に望んでいるもの」を知るヒントにする


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実は、自分に「自分が本当はどう生きていきたいのか?」「本当はどうしたいのか?」という問いをした時の負の感情がヒントになることがあります。

あなたにとって嫌なことの反対を見ると、「本当に望むもの」が見えてくるからです。

例えば、朝から晩まで上司の顔色を伺ってビクビクしながら仕事をしていて、そのことが「嫌だ」と感じるのであれば、自分にとってその反対の状況はどんなものなのかを想像してみてください。朝から晩まで拘束されるような働き方が嫌なのであれば、あなたは本心では、自分で働く時間を決められるフリーランスのような働き方がしたいと望んでいるのかもしれません。

誰かを羨ましいと思ったり、嫉妬の感情を感じたりした時も、「自分らしい生き方」や「本当に望むもの」を見つけるヒントになります。他人を羨ましいと感じたり嫉妬の気持ちが出てきたりするということは、あなたも本当はそうなりたいということなのです。

このように、自分の中にある負の感情や日常感じる不満をしっかりキャッチして、それをヒントに自分が本当はどんな人生を望んでいるのかを紙に書き出し整理することで、だんだん自分本来の人生を自信を持って選択することができるようになります。

三凛 さとし(さんりん さとし)プロフィール


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ライフコーチ。親子関係心理学の専門家。米NY州立大学卒業。

家庭内トラウマによる生きづらさを抱えるアダルトチルドレンをセルフコーチングで克服。その経験から、才能開花や経済的成功、パートナーシップ改善を指南する自己改革プログラムを開発し、9万人以上の人生好転をサポート。

SNSやオンラインスクールを通じ、お金・時間・場所の自由、そして人間関係と心身の健康の充実を実現する方法を発信中。

世界的企業家イーロン・マスクの母、メイ・マスクの子育てについての日本初講演にて、インタビュアーに抜擢される。

また、2022年3月には、親子関係について真の問題解決法を綴った初の著書『親子の法則 人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』(KADOKAWA)を出版。
公式サイト:http://sanrinsatoshi.com/

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トラマガ編集部
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