- インフルエンサーマーケティングとは?
- インフルエンサーマーケティングのメリット
- インフルエンサーマーケティングのデメリット
- インフルエンサーマーケティングおすすめ戦略3選
- インフルエンサーマーケティングを成功させるコツ3選
- インフルエンサーマーケティングの成功事例
- インフルエンサーマーケティングの計測と最適化
- インフルエンサーマーケティングの持続可能性と長期戦略
- インフルエンサーマーケティングにおける最新トレンド
- インフルエンサーマーケティングで認知拡散を狙う!
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、SNSやブログ上などで影響力を持つ「インフルエンサー」を活用して自社の商品やサービスのPRをしてもらい、認知向上や購買促進を狙うマーケティング手法です。
インフルエンサーマーケティングの市場規模

参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000013256.html
2024年に株式会社サイバー・バズが発表した調査データによると、ソーシャルメディアマーケティングは年々右肩上がりに市場規模を伸ばしており、2029年には2024年比で約1.8倍の2兆1,313億円まで成長すると考えられています。
実際、ここ数年でもソーシャルメディアマーケティングを導入する企業が増えており、その効果の高さが伺えます。
その中でも代表的なものが”インフルエンサーマーケティング”です。
インフルエンサーマーケティングの重要性
なぜインフルエンサーマーケティングがこれ程までに市場規模を成長させることが出来たのか、その要因とも考えられているのが、現代の2つ特性にあります。

①SNSの普及
まず1つ目が「SNSの普及」です。現代ユーザーにとってSNSは切っても切れない生活の一部のような存在です。
リアルコミュニティでもSNSのDM機能を使ったやり取りなどを行っており、ユーザーの1日の可処分時間をSNSが高い割合で占めていると言っても過言ではありません。
そういったユーザーが日頃から利用しているSNSをフィールドとしているインフルエンサーは、マス広告よりもユーザーに接触する機会が高いと考えられており、インフルエンサーマーケティングを活用することで、伝えたい情報とユーザーのタッチポイントを増やすことが実現可能となります。
②情報化社会
スマートフォンの普及により、現代は情報化社会と呼ばれ、情報が飽和状態になっています。
それが要因となり、ユーザーは情報の必要・不必要などを判断する、情報に対しての目利きが鋭くなっています。そのため今まで企業がマスメディアを使って発信していた、一方通行の宣伝では、ユーザーの心に刺さることが以前よりも少なくなっています。
しかし、ユーザーからの「リスペクト」を受けるインフルエンサーに間接的に自社の商品・サービスを紹介してもらうことで、有益な情報としてユーザーに認知され、自然と情報を受け取らせやすくなる可能性があります。
これは、ウィンザー効果と呼ばれる心理効果で、ある事柄を対象者に直接訴えかけるよりも、インフルエンサーの投稿や、一般ユーザーの口コミのように第三者による間接的情報の伝達の方が、信頼性が高いと受けてに感じさせるものです。

このように、インフルエンサーマーケティングは、ユーザーに対しての広告受容を和らげる働きを持っており、今後さらに激化していくと推測される情報化社会において、効果的なマーケティング手法と言えるでしょう。
インフルエンサーの種類
インフルエンサーはその影響力ごとに、階層に分かれてジャンル分けされています。
影響力はそのインフルエンサーが抱える「フォロワー数」で区分を行っています。

トップインフルエンサー
トップインフルエンサーはインフルエンサーの中でも最も影響力を持つ人物を指します。フォロワー数は100万人以上となっており、SNSだけでなくテレビや雑誌などで活躍する人気の芸能人であることが多いです。そのため、認知度はかなり高く、幅広いユーザーにリーチさせることが可能です。
ミドルインフルエンサー
ミドルインフルエンサーは、テレビなどのマスメディアでの露出はありませんが、特定のジャンル(美容・グルメ・旅行)などで、ユーザーからの支持を集めている人物が多いです。フォロワー数は10万人以上と定義されています。
またミドルインフルエンサーは情報特化型であることが多いため、ユーザーからの信頼度も厚い傾向にあります。
マイクロインフルエンサー
マイクロインフルエンサーは、ミドルインフルエンサーと同じく特定のジャンルで支持を集めている人物が多いです。
ミドルとの違いは、フォロワー数です。マイクロインフルエンサーの定義はフォロワー数1万人以上となっています。しかし、フォロワーが少ない分フォロワーとのコミュニケーションが出来ており、コアファンが多いのが特徴です。
また費用感としても安価なため、予算が少ない施策の場合おすすめです。
ナノインフルエンサー
ナノインフルエンサーの定義は、フォロワー数1,000人~10,000人と他のインフルエンサーと比較してもリーチ力に欠けます。
しかし、フォロワーとの親密度が最も高いと言われており、実際エンゲージメントも他のインフルエンサーよりも高いのが特徴です。
ナノインフルエンサーを使った施策の場合は、少人数の起用ではなく、大量のナノインフルエンサーを起用することで、大きな効果が期待出来ます。
インフルエンサーの費用感
インフルエンサーの費用は、内容によって異なります。
インフルエンサーへの報酬だけでみると、Instagram投稿の単価相場は1投稿につきフォロワー数×2円~4円と言われています。なので、フォロワー数が上がれば上がるほど金額は高くなります。
SNSはフォロワー数の推移変動が比較的激しく、以前の金額と現在の金額が異なるケースは多々あります。そのため、インフルエンサーを起用した施策を検討したら、まず予算の確認と、予算内に収まるインフルエンサーを複数人用意する必要があります。

インフルエンサーマーケティングのメリット

①届けたいターゲットにリーチさせやすい
前述のように、インフルエンサーは抱えているフォロワーからのリスペクトを集めており、フォロワーはインフルエンサーが発信する情報に対して興味を持っています。
そのため、インフルエンサーと似た趣味嗜好・考えを持つ人物であることが多く、自社のターゲットに近しいと考えられる親和性の高いインフルエンサーを起用することで、ターゲットであるユーザーに情報を認知させやすくなります。
②広告感なく情報をユーザーに届けられる
インフルエンサーのPR投稿は、インフルエンサーが普段使用しているアカウントで発信されます。
テレビCMなどのマス広告は、ユーザーにとって「宣伝」という認識をさせることが容易いですが、インフルエンサーのPR投稿は、通常の投稿との差が、便益タグ(#PR)などの広告表記のため、一見通常の投稿との差が分からないです。
そのため、広告感なく情報をユーザーに認知してもらえるのはインフルエンサーマーケティングの大きな特徴ともいえるでしょう。
③拡散力がある
発信するSNSにもよりますが、インフルエンサーの投稿が大きく拡散されるケースがあります。
例えばリツイート機能がある「X(旧Twitter)」では、インフルエンサーのPR投稿が多くのユーザーに2次拡散され「バズ」と呼ばれる現象を生み出したり、TikTokではフォロワーからのいいねを多く獲得したことでアルゴリズムにより優先表示され、さらに多くのユーザーにおすすめ表示され拡散されたケースがあります。
このように、拡散性の高いSNSでインフルエンサーのPR投稿を行うことで、想定のリーチ数よりもはるかに上回るリーチを獲得できる可能性があり、それはSNSに強いインフルエンサーマーケティングならではのメリットといえるでしょう。
インフルエンサーマーケティングのデメリット

①炎上の可能性がある
インフルエンサーを活用した施策では、対策をしっかりと行わないと炎上が起こる可能性があり、企業イメージや売上に対して大きな影響をもたらす可能性があります。
特に炎上の危険性があるのが「ステルスマーケティング」です。ステルスマーケティングとは、広告宣伝を行う代わりに報酬などを受けているのにも関わらず、それを隠匿してあたかも自然のオーガニック投稿かのように発信することを指します。
以前ディズニーが「アナと雪の女王2」の宣伝をX(旧Twitter)で行った際に、複数のインフルエンサーが広告表記を付けずに投稿をしたことで、SNSで大きな批判が起こり炎上する事態になりました。
インフルエンサーマーケティングは、広告宣伝を行うのはインフルエンサーとなり、広告表記に対する正しい認識が無いと、つけ忘れ等が起こってしまい、炎上の原因となってしまいます。
対策として
- 広告表示の徹底: 投稿には必ず「#PR」や「#広告」などの表記を付けることで、消費者に対して透明性を維持します。
- インフルエンサー教育: インフルエンサーに対して、適切な広告表記の重要性を理解させる教育を行います。これにより、ステルスマーケティングのリスクを低減します。
②薬機法に抵触する可能性がある
インフルエンサーマーケティングは薬機法の抵触に注意を払わなくてはなりません。
薬機法とは、医薬品や化粧品などのジャンルにおいて、誇大広告による誤った認識を与え、消費者が被害に合わせないため制定された法律です。
近年SNSなどの普及により、誇大広告による被害が増加したため、2021年に薬機法の改正が行われ課徴金制度が導入されました。
薬機法に抵触してしまうと、多額の罰金金額を払わなくてはならない可能性もあるため、インフルエンサーマーケティングでも、インフルエンサーの投稿の管理をきちんと行う必要があります。
薬機法に違反しないようにするためには、医薬品や化粧品などに関する誇大広告を避ける必要があります。特にインフルエンサーが個人的な体験をもとに製品を紹介する際には、慎重な言葉選びが求められます。そのため守るべきガイドラインを作成して、インフルエンサーに投稿内容をチェックしてもらう、企業側でもダブルチェックするなど対応しましょう。
実践的なガイドライン事例:
- 科学的根拠に基づく表現: 製品の効果や効能については、科学的な根拠に基づく表現を使用する。
- 過度な誇張を避ける: 特に医薬品や化粧品の効果については、誇大表現を避け、事実に基づいた内容を伝えることが求められます。
インフルエンサーと薬機法については「【弁護士監修 】インフルエンサー起用時に注意すべき「薬機法」を徹底解説」にて、詳しい解説を行っているので、併せてチェックしてみて下さい。

③ディレクション工数負担がかかる
インフルエンサーマーケティングの成功には、インフルエンサーの管理がとても重要になってきます。
例えば、インフルエンサーの投稿の内容について、ただ商材を渡してインフルエンサーに投稿まですべて丸投げしたら、実際に上がった投稿はPR色が強かったり、商材の魅力が今一つ伝わっていなかったりと、理想的な効果が出なかったというケースがあります。
そのため、企業側は積極的にインフルエンサーと投稿について方針を確認し合ったり、投稿のチェックを行う必要があります。
そのため、自社でインフルエンサーマーケティングを行うと、想像以上にディレクションに負担がかかってしまうため、リソース不足の企業にとっては大きな負担となるでしょう。
インフルエンサーマーケティングおすすめ戦略3選

①インフルエンサーPR投稿 × 2次利用でコンテンツ活用
インフルエンサーマーケティングは、契約内容によってPR投稿の2次利用が出来る場合があります。
そのため、インフルエンサーのPR投稿で認知拡散したあとに、自社のHPやLP、公式SNSアカウントなどで「インフルエンサー○○さんも絶賛」という形で、1つのコンテンツの獲得が出来ます。
またインフルエンサーは、優れたコンテンツ制作能力を持っており、質の高いクリエイティブが手に入るのもおすすめのポイントです。
ただし、基本的にインフルエンサーは投稿を行うのが正規の金額の内容となっていることが多く、企業側での2次利用は別途料金になるケースがほとんどです。
またインフルエンサーによっては、2次利用の契約期間も設けられていることがあるため、長期間使用したい場合は再契約をする必要があるので注意しましょう。
そのため、インフルエンサー選定の際に2次利用の金額も考慮できるよう、リスト作成時に2次利用の期間と掲載場所も併せてキャスティング会社やインフルエンサーと相談をすることをおすすめします。
2次利用する際の注意点として、ステマ(ステルスマーケティング)にならないように、
費用をかけて得た投稿ということがわかるように記載する必要があります。
昨今では、この表記がないことで消費者庁から指導を受けたサイトの事案も発生しています。
②インフルエンサーPR投稿 × SNS広告
2つ目のおすすめの手法は、インフルエンサー起用と、SNS広告を掛け合わせたリーチの最大化を狙う戦略です。
インフルエンサーマーケティングは、認知効果が高い施策ではありますが、拡散は確約されたものではなく、リーチ数もインフルエンサーのフォロワーに左右されてしまうことが多いです。
そこで、インフルエンサーの投稿をそのままクリエイティブとして使用、もしくはインフルエンサーのアカウントで広告配信を行うことで、インフルエンサーのPR投稿ではまかないきれなかったユーザーに対しても、情報を認知させることが出来ます。
この戦略のメリットは2つあり、1つ目は「広告感がないクリエイティブ」です。通常のSNS広告は企業側で制作をしており、大体のユーザーが一目で広告と認識できるものが多いです。しかし、インフルエンサーのPR投稿をそのままSNS広告に活用することで、オーガニックライクな広告をユーザーに見てもらうことができ、ユーザーに自然な形で広告受容をさせることができます。
2つ目は「ターゲティングができる」点です。インフルエンサーのフォロワーも自社のターゲットに近いことが多いですが、SNS広告のターゲティングは、より詳細な設定をして配信することができるためおすすめです。
SNS広告の運用は、工数や広告設定の技術の観点から、プロの運用代行会社に任せるのがおすすめです。
詳しくは「SNS広告運用代行会社の選び方|費用やおすすめ企業も紹介」で解説を行っているので、併せてチェックしてみて下さい。

③インフルエンサーPR投稿 × UGC創出
3つ目のおすすめの手法は、インフルエンサーのPR投稿と同時に、UGC創出を行う戦略です。
インフルエンサーのPR投稿は、一度に多くのユーザーに対して認知をさせることが出来ます。しかし、現代の消費者行動モデルでは、ユーザーは認知後にその情報が信用に値するかどうか、さらに検索を行って口コミや利用ユーザーの有無を調べて購入するかどうかの決定を行っています。
そのため、インフルエンサーのPR投稿で終わらせるのではなく、その後予想されうるユーザー行動の対策として「UGC(口コミ)を増やしておく」と、認知から購買までのフローをスムーズにさせることができるのです。
UGCの生成は、主にサンプリングという形で行うことが主流です。
株式会社アイズの運営するモニターサイト「トラミー」では会員規模約15万人、企業に工数負担をかけない品質の良いUGC創出に強みを持っています。
詳しい資料の請求は、下記画像をクリックしてください。

インフルエンサーマーケティングを成功させるコツ3選

①施策のはじめにペルソナ設計を行う
インフルエンサーを活用した施策を行う前に、ペルソナの設計を行いましょう。
ペルソナ設計とは、人物像のことを指します。似た言葉として挙げられるのが「ターゲット」ですが、属性(集団)を指すターゲットとは異なり、ペルソナはさらに深堀をした人物像のため、ユーザーニーズの汲み取りや使用SNSやインフルエンサーの選定が容易に、的確になります。
ペルソナ設計の方法については「【保存版】SNSマーケティングペルソナ設定方法を徹底解説」にて、詳しく解説を行っているので合わせてチェックしてみて下さい。

②商材に合ったインフルエンサーを起用する
どのインフルエンサーを起用するかは、インフルエンサーマーケティングにおいて最も重要と言っても過言ではありません。
従来のインフルエンサーマーケティングでは、フォロワー数が多ければ多いほどリーチ数が確保できるため、フォロワー数ありきの起用が主流でした。
しかし、最近ではその考え方は通用しなくなっています。
要因としてはいくつかあり、フォロワー数が多くてもフォロワーの質が悪い(フォロワー買いを行い、数をかさまししている)インフルエンサーも度々いて、フォロワー数だけで見ると失敗してしまったというケースや、商材との親和性が低いが故にPR投稿を行ってもユーザーに刺さらなかった。というものです。
他にも、各種SNSのAI技術が発達しており、ユーザーからのエンゲージメントの数で拡散されるかどうかが分かれており、インフルエンサー選定の際は日頃の投稿のエンゲージメント割合が重視されるようになったのが最近の傾向と言えるでしょう。
③運用管理体制が整ったキャスティング会社に依頼する
インフルエンサーマーケティングを行うにあたりおすすめなのが、運用管理体制の整ったキャスティング会社に依頼をし、インフルエンサーのディレクション業務を行ってもらう事です。
デメリットの項目でも解説したように、インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーとの連携が施策の成功を左右します。
そこで、インフルエンサーと日頃から連携を行っている、かつこれまで様々なキャスティングを請け負ってきたキャスティング会社に依頼をすることで、工数負担を削減かつリスクヘッジを行うことが出来ます。
キャスティング会社に依頼するメリットとしては以下の通りです。
- ①豊富なインフルエンサーリストを保有しているため、最適なインフルエンサー起用が実現できる。
- ②薬機法審査や、ステルスマーケティングのリスクヘッジとして、インフルエンサーの投稿をチェックしてくれる。
- ③実績と経験による、最適な投稿シチュエーションなどの提案が可能。
キャスティング会社では、施策検討段階でもインフルエンサーのリスト制作を無料で行ってくれる場合もあるため、費用感を掴むためにも、まずは一度リスト制作の依頼をかけてみるのも1つの手です。
インフルエンサーマーケティングの成功事例
イラストインフルエンサー×日用品
育児記録を中心としたイラスト漫画を発信するブブさん(@booboo.piyo)はP&Gのボールドという商品についてのPRマンガを作成し、ユーザーから多くの反響を呼んでいます。
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同商品は、洗濯の工数削減により家事を行う人々を助けるという訴求ポイントがあります。それについてストーリー性のある漫画で面白おかしく描かれており、商品の魅力が十分に伝わっている内容になっています。
さらに、ブブさんのフォロワーは育児に興味を持つママ層であることが多く、同商品のターゲット層にも当てはまっています。またブブさんの日頃の投稿のエンゲージメント率はとても高く、中には10%を超えるものもあります。
インフルエンサーのエンゲージメントは平均1%後半くらいと言われている中で、驚異的な数字と言えるでしょう。
いかにコアファンが多いかが分かり、こういったインフルエンサーを起用することでユーザーのPR商品に対するポジティブな印象を与えることが出来ます。
インフルエンサーマーケティングの計測と最適化
インフルエンサーマーケティング効果の測定方法
インフルエンサーマーケティングの成功を評価するには、複数のKPI(重要業績評価指標)を設定し、それに基づいてパフォーマンスを測定することが重要です。一般的に用いられるKPIには、以下のようなものがあります:
- エンゲージメント率: インフルエンサーの投稿に対する「いいね」や「コメント」などの反応を示す指標です。これにより、フォロワーの関心度や反応を測定します。
- リーチ数: 投稿がどれだけのユーザーに届いたかを示す指標です。これにより、インフルエンサーの影響力を把握できます。
- コンバージョン数: 投稿を通じて、どれだけのユーザーが実際に商品を購入したかを示す指標です。これは最も重要なKPIの一つであり、キャンペーンの成功を直接反映します。
インフルエンサーマーケティングにおけるエンゲージメントの質と量
インフルエンサーマーケティングの成功を左右する要素の一つに、エンゲージメントの質と量があります。エンゲージメントとは、インフルエンサーの投稿に対してフォロワーが示す反応(「いいね」「コメント」「シェア」など)のことであり、これが高いほど投稿がフォロワーに響いている証拠となります。
エンゲージメントの質を高めるための戦略

1. コンテンツのパーソナライズ
フォロワーにとって関連性が高い、パーソナライズされたコンテンツはエンゲージメントを高める大きな要因です。インフルエンサーは自身のフォロワーの嗜好や関心を深く理解しており、その知識をもとにオリジナリティあふれるコンテンツを作成します。
企業がインフルエンサーと緊密に協力しターゲット層に合ったメッセージを発信することで、より高いエンゲージメントが期待できます。
2. ストーリーテリングの活用
ストーリーテリングは、感情的なつながりを生み出しエンゲージメントを高める効果的な手法です。インフルエンサーが自身の体験や物語を通じて製品やサービスを紹介することで、フォロワーはその製品に対してより深い共感を抱きやすくなります。
たとえば、特定の製品がどのようにインフルエンサーの生活を変えたかという物語を共有することで、製品の魅力が自然に伝わります。
3. インタラクティブコンテンツの導入
エンゲージメントをさらに高めるために、インタラクティブなコンテンツを導入することも効果的です。たとえば、インフルエンサーがフォロワーに質問を投げかけたりアンケートを実施したりすることで、フォロワーとの双方向のコミュニケーションが生まれます。
こうしたアクティビティは、フォロワーに「参加している」という感覚を与え、エンゲージメントを促進します。
エンゲージメントの量と影響力のバランス
エンゲージメントの量は、投稿がどれだけの反応を得たかを示す指標であり、影響力の大きさを測る上で重要な役割を果たします。しかし、量だけでなく、質とのバランスが重要です。たとえば、フォロワー数が多くてもエンゲージメント率が低ければ、そのインフルエンサーの影響力は相対的に低いと評価されることがあります。
1. エンゲージメント率を測定し、適切なインフルエンサーを選定する
企業は、エンゲージメント率を詳細に分析し、フォロワーとのつながりが強いインフルエンサーを選定することが求められます。
単にフォロワー数が多いインフルエンサーではなく、フォロワーとのインタラクションが活発なインフルエンサーを選ぶことで、より効果的なマーケティングが可能になります。
2. リーチとエンゲージメントの相互補完
リーチ(投稿が届く範囲)とエンゲージメントは、相互に補完し合う要素です。リーチが広がることで、エンゲージメントの機会も増加しますが、リーチだけでは十分ではありません。
フォロワーが積極的に関与するエンゲージメントがなければ、実際のコンバージョン(購買行動)にはつながりにくくなります。そのため、リーチを広げつつ、エンゲージメントを高める戦略を並行して進めることが必要です。
インフルエンサーマーケティングにおけるROI(投資利益率)の最適化

ROI(投資利益率)は、インフルエンサーマーケティングの効果を測定する上での重要な指標です。効果的なインフルエンサーマーケティングを実現するためには、限られたリソースを最大限に活用し、ROIを最適化することが求められます。
1. パフォーマンスデータの定期的なレビュー
インフルエンサーのパフォーマンスデータを定期的にレビューし、どのインフルエンサーが最も高いROIを生み出しているかを把握します。これにより、リソースを効率的に配分し、効果的なキャンペーンを展開することができます。
2. リスク分散とポートフォリオ管理
複数のインフルエンサーを活用することで、リスク分散を図りながらポートフォリオを管理することが可能です。特定のインフルエンサーに依存することなく、多様なインフルエンサーを組み合わせることで、安定したROIを実現します。
3. 継続的な最適化プロセス
インフルエンサーマーケティングのROIを最大化するためには、キャンペーン後の評価とフィードバックをもとに、継続的な最適化を行うことが重要です。成功事例を分析し、次回のキャンペーンに反映させることで、さらに高い効果を得ることが可能となります。
インフルエンサーマーケティングの持続可能性と長期戦略
インフルエンサーマーケティングの成功は、短期的なキャンペーンだけではなく、長期的な関係構築と持続可能な戦略にかかっています。多くの企業が、単発のプロモーションで終わらせがちですが、真の価値を引き出すためにはインフルエンサーとの長期的なパートナーシップが不可欠です。
持続可能なインフルエンサーマーケティングのためのポイント

1. インフルエンサーとの信頼関係の構築
インフルエンサーとの信頼関係は、双方にとって利益をもたらす協力関係を築く基盤となります。継続的なコミュニケーションとフィードバックのやり取りを行うことで、インフルエンサーは企業のビジョンや目標を深く理解し、より効果的なコンテンツを提供することが可能になります。
2. ブランドアンバサダーとしての育成
長期的な戦略として、インフルエンサーをブランドアンバサダーとして育成することが考えられます。ブランドアンバサダーは、企業と深い関係を築き、長期にわたってブランドを代表する存在です。
彼らは、自分のフォロワーに対してブランドの価値や理念を伝える役割を果たし、企業に対する信頼とブランドロイヤルティを強化します。
3. エコシステムとしてのインフルエンサーネットワークの構築
持続可能なインフルエンサーマーケティングを実現するためには、単一のインフルエンサーに依存するのではなく、多様なインフルエンサーを組み合わせたネットワークを構築することが重要です。
これにより、リスク分散を図りつつ、異なるターゲット層へのアプローチが可能となります。また、インフルエンサー同士のコラボレーションを促進することで、より創造的なコンテンツを生み出すことができます。
持続可能な成長のためのデータドリブンアプローチ
インフルエンサーマーケティングの持続可能な成長には、データドリブンアプローチが不可欠です。これは、インフルエンサーのパフォーマンスデータやユーザーエンゲージメントデータを継続的に分析し、その結果をもとに戦略を調整することを意味します。
例えば、特定のインフルエンサーの投稿がどのようなユーザー層に最も響いているかを把握し、次回のキャンペーンに反映させることで、よりターゲットに適したプロモーションが可能になります。
サステナブルなインフルエンサーマーケティングの事例
成功事例として、コスメブランドの長期的なインフルエンサーマーケティング戦略が挙げられます。このブランドは、数年間にわたって同じインフルエンサーとパートナーシップを築き、彼らをブランドアンバサダーとして起用しました。
この結果、インフルエンサーのフォロワーはブランドに対する信頼を深め、商品の販売促進に貢献しました。また、ブランド側もインフルエンサーのフィードバックを受け入れ、製品開発やマーケティング戦略に反映させることで、顧客満足度の向上につながりました。
インフルエンサーマーケティングにおける最新トレンド
インフルエンサーコマースの台頭
インフルエンサーコマースとは、インフルエンサーが自身の影響力を活かして商品を直接販売する新しいマーケティング手法です。このトレンドは、特にライブコマースと組み合わせることで強力な効果を発揮します。インフルエンサーがライブストリーミングを通じて商品を紹介し、その場で視聴者が商品を購入できるというシームレスな体験が特徴です。
ライブコマースのメリットは、視聴者とのリアルタイムなコミュニケーションが可能であり、即時に質問や疑問に答えることができる点です。これにより、視聴者は商品の魅力を深く理解し、購入意欲が高まります。さらに、限定オファーやタイムセールを組み合わせることで、購買を促進することができます。
ナノインフルエンサーの活用増加
最近では、ナノインフルエンサーの影響力が注目されています。ナノインフルエンサーとは、フォロワー数が1000人から1万人程度のインフルエンサーを指し、彼らは特定のニッチなコミュニティに深い関与を持っています。大手インフルエンサーに比べて費用対効果が高いこともあり、フォロワーとのエンゲージメントが非常に高い傾向にあることが特徴です。
例えば、地域の飲食店などのローカルビジネスや特定の趣味に関連する商品のプロモーションにおいて、ナノインフルエンサーは非常に効果的です。彼らの推奨はフォロワーに強い影響を与え、信頼性の高い情報として受け取られやすいです。
インフルエンサーマーケティングで認知拡散を狙う!
いかがでしたでしょうか?インフルエンサーマーケティングは、デジタル化が進む現代において欠かせないマーケティング手法と言えるでしょう。
しかし、インフルエンサーの質に重きが置かれるようになった今、これまでのような安易な選定方法では、施策は失敗に終わってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、前述したような成功のためのポイントをしっかりと抑え、自社製品・サービスに最適なインフルエンサーを起用していきましょう。
株式会社アイズでは、インフルエンサーマーケティングをはじめとしたSNSマーケティングの課題解決のための提案を行っています。
また、2007年からサービス開始をしているクチコミプロモーションサービス「トラミー」を運営しており、長年のSNSの知見から最適なインフルエンサーを提案することが可能です。
無料でインフルエンサーリストの作成を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
投稿者プロフィール

- 「マーケブック」では、SNSマーケティングを中心にSNSの基礎知識から成功事例、ノウハウ、アンケートデータなどの独自性のある情報発信を行っていくことで、マーケターの皆さんにとって「SNSの世界を学ぶ参考書」となれるよう運用して参ります。